リスクフォビア
2024.10.6そんな言葉があるかどうか知らない。あちこちでいろんな仕事をしていると、時々出会うあるタイプの方々。とにかくリスクを減らそうとする。不安に抗しきれず、その払拭が行動の最上位に来る。言わば、ノーリスク信仰の敬虔な信者。あるいは成熟社会の重篤な現代病。
比較的ストレスの少ない毎日だと思うが、その中では、こういう方々との接触は、もしかすると僕にとっては苛立ちの最大の原因かもしれない。楽しさや感動や興奮が、少しでも多い未来を探すことがわが人生だし、そんなビジョンを示すことがいつしか仕事にもなっている。しかし、そこへ至る道には、レッドカーペットが敷かれているわけでは決してない。
開墾と整地から始めなければならないことのほうが圧倒的に多い。ただ、その向こうには麗しい風景が広がっているのだが、眼前ばかりを見ている人には、困難や危険ばかりが目立ってしまうのだろう。得てして、それをもって選択ルートを否定する。その判断の先には、停滞や閉塞しか待っていないのに、彼らがそれに気づくことはない。もう、キミたちさあ。
by 江副 直樹 2024-10-6 12:12