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冷え切った日々が続く。30日以上溶けない雪を根雪というらしい。春が恋しくなる。

田舎暮らしは、街のそれに比べるとなにかと仕事が多い。夏の草刈りがその筆頭だが、古い家のメンテは常になんらかの課題を抱えている。加えて、ここ2年ほどずっとアタマの隅に引っかかっていることがある。いつの間にか大きくなった裏山の杉の木だ。

分母庵はいまだ借家で、裏山は大家さんの所有。越してすぐ、目に入ったその杉の木を切ってもいいかと尋ねたら、それにはOKが出ないまま10年が過ぎた。杉に限らず、木々の生長は想像以上に早く、気づけば家の裏は鬱蒼とした森となっていた。毎日のように横目で眺めては、ああ何とかしなければと気を揉むこと数年。ついに我慢できなくなった。
枝打ちと間伐は、良質の木を育てるなら必須の作業だが、専業でもなく材木の価格が底を打っているいま、山にはなかなか手が入らない。いつかは一帯をクヌギ林にしたい想いは一旦横に置いて、せめて枝打ちでもさせていただくことにした。枝打ちは、樹木の成長が鈍る冬期の仕事。春までに、できるかぎり明るく綺麗な森に近づけたいと思っている。

サイト、映画、コピー、企画、等々。あれもこれもが次々に押し寄せてきた。ひぃ。

まだまだ暗い。

少しだけ枝を落とした杉の木。最初はもっと暗かった。

枝だらけの杉の木。

これを下から順に、切り落としていく。意外と簡単だった。

ギーコ、ギーコ。

できるだけ幹ギリギリに切り落とす。林床にはまだ残雪が。

まだ道半ば。

100本近く切ったのに、たいして全体の印象は変わらず。くそ。

by 江副 直樹 2011-1-25 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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