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月が明ければヤマメの解禁。その割には、生暖かく早春の実感がない。河原には猫柳。

九州ちくご元気計画でお手伝いしている小郡市の翔工房が、福岡市内の手の間で展示会を行った。翔工房は、作家の田篭みつえ氏が主宰する染めと織りの教室として、20年以上の実績があるが、さらに上をめざそうということで研究会が始まった。

ベテランの生徒さんたちを交えて、今後の翔工房の進むべき道を模索した。田園風景に囲まれた教室は、恵まれたロケーションである反面、地理的ハンデも抱えている。また、単なる教室運営では、カルチャースクールとの差異が示せない。そもそも、手仕事は現代において、いかなる価値があるのだろうか。地道なコンセプトワークが続いた。
結果、SHOテキスタイル研究所の発足、研究員制度の設置が決まり、間口は広げつつも、高次元の目標も掲げることにした。過剰な手作り信仰ではない、手仕事の本質を見つめ伝える新生翔工房。度重なる講師の交代など紆余曲折もあったが、なんとかここまで到達した。7年振りという展示会は、対談も含め盛況の内に幕を閉じた。多方面に深謝。

街の真ん中へ。

会場は福岡市内の「手の間」。編集事務所で角打ち屋でもある。

力作が並ぶ。

研究員はそれぞれの名刺を作成。作品の横にそれを添えた。

対談はなごやかに。

田篭氏と椋本淑氏が丁々発止の対談。僕がファシリテーターを務めた。

展示会タイトル。

糸と糸の間にこそ、織りの世界の本質があるような気がした。

by 江副 直樹 2011-2-21 21:09 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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