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そぼ降る雨。寒くなったり、緩んだり。春の三寒四温のごとく、行きつ戻りつ。

紆余曲折は宝だと思う。最短距離と言うのか、直線と言うのか、メインストリートを進んだときの不安を伴った喪失感。解決策に到達するのは、常に合理的に最速で行きたいと思うのだが、それとは異なる道草への憧憬とも呼ぶべき不思議な感覚。なんだろうな、これ。

曲がった道が好き。視覚的にも美しいと思うし、カーブの向こうが見えないことにワクワクする。それは、散歩でもドライブでも同じ。整然と伸びる複数車線の直線道路には、この手の感慨はない。未舗装の、踏み跡が道になったような、直線のない小径に惹かれるのだ。それらの多くは、脇道だったり、回り道だったり。でも、そこには豊かさが潜んでいる。
散歩でも、車道の横の直線的な歩道なんて真っ平。できれば一人だけになれる細道が好み。そんなルートを見つけてはほくそ笑んでいるのだが、非直線にはとても大事な意味が隠れていると思えて仕方がない。水路だって同様。ただ、水を海に流す一点を見れば、直線でいいかも知れない。しかし、そこに流れているのは水だけではない。道とて同じではないか。

年明け初の出張は東京だった。今年も各地に足を伸ばすことになるのか。楽しみ。

霧の中の切り通し。外灯が残っているところを見れば、かつてはここが道だったのか?

鎮守の森を抜ける際の脇道。ここからしばらく山道を歩き、山を越える。

自宅がある集落へ通じる山道。車道から外れるお気に入り。通学の高校生も通る。

ここも脇道のひとつ。いつも踏み固められている。誰か通っているんだなあ。

by 江副 直樹 2015-1-8 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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