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よく降る。あらゆる歳時記は、雨の後をついて行くのみ。青空が恋しくなってきた。

雨が降ると動きが鈍るのは人間ばかりで、アマガエルを筆頭とする蛙どもは、わが世の春で、蝸牛はどこからともなくうれしそうに現れる。アジサイはここぞとばかりに勢いを得て、青や紫、白やピンクの花弁を広げる。慈雨は棚田の若苗にも等しく降り注ぐ。

この天からの恩恵を受けるもうひとつの植物群。この時期、花を愛でる草木とともに、夥しい雑草が繁茂する。その発育スピードたるや、昨日と今日の違いがはっきり目でわかるほど。グングンという形容がぴったりの成長ぶりなのだ。田舎に来た頃は、なあに草なんて生やしておけばいいさと高を括っていたら、たちまち一帯は藪と化してしまった。
そんなわけで、春から秋まで、草刈りが日常に組み込まれる。農家は文字通り、毎日のように草刈り機が音を立てる。僕でさえ、2週間に1度は機械を振り回さねばならない。雨の後、水を含んだ雑草は切り易くなる。アジサイが人を楽しませる頃、川が増水で釣り人を拒む日は、僕は雨の合間を見計らい、やおら大地のトリミングを始めるのである。

上毛町プロジェクトが動き出した。明日は分母庵で非常に重要な話し合いがある。

山を望むガクアジサイ。

この時期、あちこちにさまざまなアジサイが咲く。雨に打たれたそれは美しい。

こんな具合に。

地下足袋に憧れているが、いまだ長靴。2時間もやれば汗だくでぐったり。

ちょっと一休み。

時折、エンジンを止めて休憩。水分補給をし、撮影をし、webをチェックする。

こいつもいた。

放せ〜、と絶叫する(多分)、サワガニ。雨後、あちこちからおいでになる。

by 江副 直樹 2012-6-28 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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