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しばらく抜けるような青空を見ていない。真冬のそれは一際美しいのだが。

10ヵ月ほどアパート暮らしを余儀なくされた。こんなことでもなければ住むことはなかったはずの、新建材で固められた集合住宅は、それはそれで効率を追求した知恵の集積で、感心することも少なくなかったが、如何せん、素材感の乏しさと蛍光灯は慣れなかった。

加えて、そもそも家族を前提としていないような最低限のキッチン。本格的な料理は、忙しいこともあって、なかなか作りづらい環境だった。それまで徐々に増えていた食器類も、そのほとんどを村の分母庵に置いていたので、アパートでは、味気ない器で、出来合の惣菜をいただくことも、一度や二度ではなかった。下拵えの確かな料理を食べたい。
どんな料理を、どんな器で、どんな光の下でいただくかは、味の印象に大きな差をもたらすと思う。新居に越して、料理ができるようになり、器もすべて運び込んで、さらに青白い光がなくなって、ようやく従来の食生活が戻ってきた。美食には関心はないが、心身に染み渡る滋味豊かな料理はやはりうれしい。暮らしのリズムを徐々に取り戻そう。

昨夜は、ヒタモノつくりの講師と会食。講師とのオフタイムはちょっとした役得。

このてかり。

冬の一品、鰤のあら炊き。箸で無心にほじくる。器は星野村の山本源太氏。

ガーリックライス。

古い小鹿田の皿に盛られたのは、ガーリックライス。朝からガッツリいただく。

白菜漬け。

呉須の効いた骨董の小皿。そこに地元のおばちゃんが漬けた白菜をてんこ盛り。

サンドイッチ。

たまに、こんなサンドイッチもメニューに加わる。ある日のランチを山口和宏氏の皿で。

 

by 江副 直樹 2014-2-6 22:10