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霜が降りる。

2016.12.17

竹田からの帰り、久住の先輩の住み処に寄った。今季、初薪ストーブ。

日田は盆地である。夏暑く、冬寒い。その前に住んでいた過疎の村では、厳寒期は度々氷点下の朝を迎えたものだが、あまり変わらない低温の冬。諦めていた霜の鑑賞が引き続きできるのは、実に喜ばしいことだった。霜が降りると、散歩の時間がつい長くなる。

寒ければ寒いほど、霜の結晶は大きくなる。多くは、霜は朝露が凍ったもの。そのまま水滴のように凍るケースもあれば、結晶が伸びて、透明の棘がびっしり刺さったように見えるケースもある。あるいは、日田は朝霧も良く出るのだが、付着した霧が凍るときはまた違った霜になる。大きな女郎蜘蛛の巣が霜を纏っている姿は、クリスタルのレースのようである。
霜が地表を覆う日は、氷点下に下がっていることがほとんどで、肌を刺す冷気の中の散歩になる。手袋をしてない手は、すぐに冷たくかじかむので、ポケットで暖めつつ、豪華な霜を探す。吹く風も手伝うのか、周囲に建物や木々が迫らない開けた場所が、最も気温が下がるようで、何度も経験していくと、おおよそ霜の好ポイントもわかってくる。冬はいい。

泊まった竹田から取って返し、日田で那珂川町のスタッフと面談。すり合わせは大切。

吹き寄せられたモミジに霜が降りる。美しくかたどられた極小の氷。

リュウノヒゲのような剣葉は、霜の付着によって形状が際立ってくる。

枯れたネコジャラシも味わいがある。繊維すべてが繊細に覆われる。

朝の碧を背景に結晶をまぶしたような蜘蛛の巣。蜘蛛は寒くないのか?

by 江副 直樹 2016-12-17 22:10