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雲豊かな秋。

2017.9.13

雲ひとつない秋晴れ。空が高く澄むそんな日は、もちろん美しい。でも、夏の終盤、秋の気配が滲み出す頃、空にはうろこ雲に代表される幾種類もの雲が現れる。青空をキャンパスに見立てたように描かれる白い模様は、秋の風情をいっそう増すように感じられる。

そもそも空の景色の豊かさを左右するのは、雲だと思う。かと言って、雲だらけの曇天は表情に乏しい。ドラマチックな夕焼けや朝焼けも、雲の演出がその印象を増幅する。四季の雲、あるいは空の変化をにわかには思い出せない。春は麗しい季節だが、はて雲や空はどうだったか?真夏は、雄々しい入道雲は目立つが、多様な変化を見せるわけではない。
そんな夏を越えるからか、秋が近づいてくると、空の様相が少しずつ変わる。ある朝、昨日とは明らかに異なる雲が広がっていることがある。そんなときは、風も少し温度を下げていて、前日までの炎熱が遠い昔のように思えたりする。しばらく空を見上げる日が続く。

日の出の直前。外へ出ると雲が下から照らされて光っていた。

表情は刻々と変わる。見る場所を変えるだけでも次々と。

涼風を伴うからだろう。この手の雲には心地よい印象がある。

空が広いところだと、見え方もまた変わる。ほら。

by 江副 直樹 2017-9-13 5:05