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この冬も、日田は何度も雪が舞い、何度か積雪した。雪はいくつになってもワクワクする。還暦を超えてしまった僕でも、いまだ雪の予報には、気持ちがざわつきがち。もちろん、いいことばかりではない。高速の通行止め情報などに、一喜一憂しつつではあるけれど。

それでも、翌朝目覚めたら、あたりは銀世界かもしれないと想い描き、仕事に行けないかもしれないと不安も生まれつつ、どうせだったら世の中全部麻痺するくらい降ればいいのにと、不謹慎な想いもまた膨らんだりするのである。そして翌朝。期待外れに積雪がなければ、安堵感とともに、なあんだと空に悪態をついたり、望外の積雪にはしゃいだり。
積雪の朝は、途端に興奮が高まり、美しい写真が撮れそうな場所を想像して、居てもたってもいられなくなる。鎮守の森の一角を思い浮かべ、いつもの散歩のあの人は、今日はきっと来ないから、バージンスノーのカットが取れそうだとか、積雪量によっては、あの森はこの時だけのページェントを用意してるかも知れないとドキドキしたりする。嗚呼、雪の魔法。

案の定、誰もいない。この時間、このシーンが、得も言われぬほど好き。

by 江副 直樹 2017-2-18 6:06