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雨、雨、雨の夏だった。ピークは、梅雨明け切らぬ7月の初旬。全国ニュースとなった福岡県東峰村周辺の豪雨禍。日田と県境を挟んでいるが、エリアは実は同じ地域。降り始めの前日、僕は福岡にいて、翌日はまさに渦中の花月川に鮎釣りに行く予定だったのだ。

夕方の打合せの最中、大分自動車道が通行止めになったと知らされた。日田近辺は、かなりの降雨量だとも。夜の下道を戻るのは危険を伴う。急遽、ホテルを取り、翌日様相の変わった現地のニュースを垣間見ながら日田に戻った頃には、午後遅くなっていた。雨は降り続いていた。5年前の同じ地区の災害時は、僕らは東峰村にいて避難を2度経験した。よもや。
流れてくるニュースは、刻々と当時以上の被害を伝えてくる。一帯の惨状は周知の通り。友人知人がいまも復旧の途上にある。その後、鮎釣りは何度か行ったが、芳しくない。快晴が少なく、そもそもモチベーションが上がらない。こんな年もあるだろう。誰もが元気になり、笑顔を取り戻し、穏やかな天候の中、心置きなく良型鮎と戯れたい。来年こそは。

紅葉した楠の葉が、雨でできた水溜まりに沈んでいた。

それでも季節は前へ進む。明日は必ずやって来るのだ。

by 江副 直樹 2017-9-1 8:08