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日田に雪が積もった。見渡す峰々は真っ白になっている。冬はときどきこうありたい。

もう10年ほど前になる。村の手仕事舎でひとりの男にあった。自由な風貌の来客が目立つその場所で、地味なネクタイ姿。厨房に場所を移した打ち上げでも帰らない。話してみると、新聞記者だという。いくつかの話をしたが、料理好きという印象が残った。

ならばということで、わが家で親しい者だけで料理会をした。留学先で仕込んだ中華をベースとするオリジナルレシピは絶品。誰もが驚いて、次の会が決まり、素材に柿豚を持ち込んで、何度か楽しい時間を過ごした。その頃、東京転勤が決定、送別会も料理会。主賓を厨房に閉じ込めて、美味しい料理を堪能。もうこれっきりかと思ったものだった。
ところが、東京出張の折、またぞろ料理会をやろうという話になり、その集まりはいつか東京柿豚会となった。場所を変え、繋がりを広げて、年を重ねた。数年前からはお膝元で福岡柿豚会も始まり、秋の柿豚会を心待ちにする人が増えていった。その料理人、過激な素人、若松亮太。彼が家族と新しい人生を始める。静かな送別会は特別の柿豚会になった。

今日からヤブクグリで飛騨高山に遠征。飛騨産業見学や市長対談などいくつかの仕掛け。

蕪を使って。

いつも新鮮な驚きがあった。子どもの頃、釣った魚を料理したのがその始まりとか。

シンプルだが深い。

脂身が特に旨い柿豚。素材を活かしながらも、美味しさに常に深みと広がりがある。

いつも真剣勝負。

これ、これ。これぞ若松亮太の真骨頂。気迫の料理風景。定番、柿のデザート。

またどこかで。

記者としては、硬派の仕事も多かった。りょうだ君、何度も楽しませてくれて感謝。

by 江副 直樹 2014-2-14 22:10