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小雨の朝。雨や雪や小春日和を行ったり来たり。本当の春はこうしてやって来る。

3月1日、ヤマメを狙う釣り人にとって、毎年この日は特別の日。前年の9月末日に、ヤマメの産卵と稚魚の育成を図るために禁漁となって以来、秋が過ぎ、冬が過ぎ、春の兆しが見え始めた頃に、禁が明ける。見失っていた生きるよすがの復活。つまりは新春のお慶び。

僕はヤマメを毛鉤で釣る。フライフィッシングという遊びに魅入られて、早30数年。24歳の春に大分県のY川源流で初めてヤマメを釣った。豊後水道に注ぐその川に棲むのは、正確にはアマゴだったが、その美しさ優雅さに、僕はたちまち魂を奪われて、来る年も来る年も春から秋まで、あちこちの上流源流を彷徨い歩いたものだ。人生の中心にヤマメ釣り。
仕事も住む場所も変遷したのに、これだけは一貫している。どころか、釣り場の近くに住みたくて、10数年前から田舎に移住し、昨年からはさらに川に近い大分県に拠点を移した。新居には、釣り専用の納戸がある。酔狂を笑われようが、僕の物差しの目盛りはずっと同じ。僕らはあと何回の春を過ごせるというのだろう。今年もまた麗しき川通いが始まる。

今日は新居に雑誌コンフォルトの取材が入った。その件はまた別の機会にお伝えする。

今年の初物。

近年は、ライズの釣りに夢中になっている。水面の羽虫を食べる個体を狙う。

同じ川同じ景色。

長いこと遠出はしていない。釣りは日常にあってこそ。行きつけの川で。撮影:音成葉子

早春の興奮。

蕗の薹、オオイヌノフグリ、梅、桜。九州のヤマメはGWあたりまでがハイシーズン。

毛鉤は自作が基本。

忙しさにかまけて、毛鉤を買ったこともある。去年くらいからまた巻き始めている。

by 江副 直樹 2014-3-18 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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