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少年の夏。

2016.8.7

最高気温が全国ニュースになるような日、実は朝晩は涼しいことが多い日田盆地。

僕らは、いつ少年になるのだろう。子供たちが夏休みになると、そんなことを思うことがある。昭和30年代と40年代のはじめ、僕は1年中、虫や魚を追いかけていた。学校とも家庭ともまるで違う、自然の中で過ごす濃密な時間。蝉の声が、遠くから聞こえてくる。

僕は、昭和30年代の半ばまで、佐賀の田園の中にいた。高度経済成長の足音が、徐々に都市部から響いて来ていた頃。周辺のクリークは、まだ豊かな水が流れ、子供たちは裸足になって、鮒やハヤやザリガニ獲りに夢中だった。あるいは、長い竹竿の先に蠅取り紙の粘着材を絡みつけ、蝉やトンボを追いかけていた。夜、同じ川には無数のホタルが飛んだ。
年上の兄ちゃんたちに連れられ、ポイントを教えてもらい、捕り方を教えてもらう。自信がつけば、同世代の自分たちだけで、狩り場に向かった。失敗を繰り返し、何度もケガをし、僕らは腕を上げていった。すぐには役に立たないが、間違いなく大切な何か。少年の時にしか学べない何か。あの夏の日。木立の上を舞った玉虫の煌めきを、僕はいまも忘れない。

明日は、ここのえ低山部の秘密基地ミーティング。翌朝は、日の出を拝みに山へ行こう。

次男と行ったハヤ釣り。婚姻色をまとったオスのオイカワが釣れた。

次男にちゃんと釣りを教えるのは、初めて。兄は、3歳でヤマメを釣った。

餌はグロテスクなクロカワムシ。河原の石をひっくり返し、自力で見つける。

大人になっても忘れるんじゃないぞ。この夏は、いっぱい釣りに行こう。

 

by 江副 直樹 2016-8-7 22:10