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いつ頃からだろうか。人前でお喋りすることが、仕事の一部になっている。デザインの専門学校で教壇に立ったのは、もう20年も前だ。強い縁でそうなったのだが、自分の考えを整理するんだとか、教えるんじゃなく学ぶんだとか、なんとか理由を探してみたものだ。

最初は、とてもとても緊張した。それまでは、人前で喋るのは非常に苦手だった。聴衆が10人を越えると、心臓バクバク、心ここにあらず。ただ、それは徐々に解消され、慣れていなかっただけであることに気付かされる。いまや、講義の他に、ファシリテーターのお鉢が回ってくることも少なくない。最近も、デザイン、アートとテーマを変えながらの連日。
講義と異なり、こちらは言わば相手がいる対話。シナリオ通り進むのはつまらないので、毎回ほぼアドリブ。ゲストもテーマも千差万別だが、この即興が存外に刺激的で、壇上の僕自身も楽しんでいる。もちろん、振り返って、毎回反省や発見は残るけれど、ジャズのセッションのように、手持ちの引き出しを開けたり、閉めたり。いや、このライブ感は悪くない。

福岡デザイン専門学校の特別講義が進化。今回は3人のゲストとセッション。

聴衆は300人以上。質問を受けたら、文脈に沿って話を掘る、広げる。

オランダの映像作家、Silvia Martesの作品を観て、その後リビングでトーク。

作品批評に止まらず、アートやAIRの社会的意味など、話を投げる、拾う。

by 江副 直樹 2017-6-25 22:10