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世の中は、およそ企画と表現でできている。企画。企み。アイデアの種が、アタマの隅で芽を出し、少しずつ大きくなる。そこは希望だけでできた時間で、誰もがそれに興じる権利を持っている。思春期はずっと、居酒屋では毎夜、そんな空気に満ちているではないか。

ただ、その生育の質と量がアマとプロでは違うと言わなければならない。曰く、発想は誰でもできる。しかし、構想にするのは簡単ではない。これは、ジャーナリストの立花隆氏の至言だ。そう、実現には構想化が条件になる。家で言えば、基本設計。おおよその間取り、全体のボリューム、質感はこの段階で決まる。ほとんどの人は、ここでは完成型は見えない。
それはいまだ抽象でしかない。だが、骨格はもうできている。着工する前なのに、その先は決定済みなのだ。僕らに声が掛かるときは、この段階がとても多い。間取りが決まった後に、なにか面白い家にと期待される。だが、表現は企画の最後の仕上げであり、表現だけでは立っていない。アマが企み、プロが仕上げる滑稽。プロへの依頼は、企画からがカギ。

先のことはボンヤリ。抽象は像を結びにくい。だが、勝負はここでつく。

出口に近づくまでは、暗くてよく見えない。五感で進む以外にはない。

by 江副 直樹 2018-1-29 23:11 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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