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コンセプト、コンセプトと言っている。まずは、考え方がどうか。すべてはそこが基礎となる。ある人は、これを志と呼んだ。考えと想いがセットになって、どこかへ向かうエネルギーに転換する。志とは、本来そうしたものだと思うが、その軸にある人生観、世界観。

片仮名でコンセプトなんて使っているけれど、有り体に言えば、それは思想であり、哲学である。僕らの振るまい、僕らの作るモノ、僕らの生き方は、結局その根底にあるそれらに従っていく。痩せたコンセプトからは、貧弱なアイデアしか生まれない。僕らは、まず鮮明で強健なコンセプトを築かなくてはならないのだが、一体それはどこから来るのだろうか?
一般教養。特に何か専門性が目立つわけではなく、直接何かの役に立つ訳でもない、広く満遍なく世の中を理解するための知識と知恵。巷の学習とも。ところが、これがあらゆるアイデアの源泉になる。胎盤になる。羅針盤になる。なくても生きていけるが、あれば心豊かになる見識。教養とは、専門性を下支えする、人間力。結局、問われるのはそこなんだよね。

日々の暮らしの中の、ほんのわずかな一端にそれは覗くことがある。

すぐに役に立たないだけ。巡り巡って、僕らは教養に助けられる。

by 江副 直樹 2017-5-11 14:02