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極寒からよもやの陽気。寒さを経験してもらいたかったゲストも拍子抜け。れれ。

毎朝の散歩も、日によって情景は変わる。気温も天候もそうだし、朝露ひとつとっても決して一様ではない。風があまり吹かず、湿度が高まるとき、山間部には大量の朝露が降りる。気温が氷点下に下がれば、それは霜に形を変え、暖かいときは朝露がびっしり。

その様は雨が降ったがごとくで、慣れない頃は本当にそう思っていたものだ。量からすれば、事実上の雨だろう。山を畑を潤してくれる。人間でも保湿は大切らしいから、朝露は健全な自然の証しなのかも知れない。分母庵周辺を歩くと、草という草に水滴が乗り、木々という木々にしずくが下がっている。それはもう小さな水晶玉のような美しさだ。
戯れにカメラを向けたのはいつだったか。マクロモードで思いの外しっかり撮れていて、以来好んでレンズを近づける。ガラス球に映り込む景色よろしく、水滴の中にも周囲の風景が 閉じ込められていて、それが微かに揺れる。乱暴にやるとすべて墜落、一巻の終わり。高いところはブレやすく、枝振りの奥は手が入らない。朝露を巡る悲喜こもごも。

分母庵に入るご予定のご夫婦と過ごした週末。僕もすっかりリラックス。いい時間。

蜘蛛の巣の滴。

大きな滴が蜘蛛の巣の獲物かなにかにぶら下がる。水面張力と引力のバランス。

モミジの枝に。

葉の落ちたモミジの枝に、滴の連なり。比較的うまく撮れた。きれいだなあ。

また別の枝にも。

背景が青空になるとまた美しく見える。束の間のドラマ。儚いドラマ。

また別の枝にも。

実にさまざまな形状が生まれる。ひとつひとつ撮っているとたちまち時間切れ。

by 江副 直樹 2012-12-16 22:10